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デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 7

「知財の活用の裏技」

先週の神業に対し今回は裏技編です。

知財活用のオープンクローズ戦略とよく耳にされる機会も多い事と思いますが、ここではもっとベタに中小零細会社にとって役に立つクローズ活用の話をしたいと思います。

意匠は登録申請後ほぼ半年から1年先に登録査定となるか拒絶となるか特許庁から審査結果の報告をいただきます。登録査定となれば登録料を納めるのですが、少しその費用を追加すれば秘密意匠として公開されないままの登録が可能となるのです。

公開するとその内容はだれでも確認できる情報になるので、特許意匠ともどの部分が請求され登録となっていてどの部分が登録となっていないか公開情報で詳細が見てとれます。それをうまく活用し意匠の機能ポイントを流用し外観を変えて同じ機能コンセプトの製品を登録するコピーメーカーに美味しい所だけを持っていかれるということがよく起こっています。

そこでこの秘密意匠で登録するとていう方法が先駆者として意匠権を実質的にクローズ維持する所に有効に機能してくれます。イデアでは有効なデザインコンセプトの意匠権は秘密意匠とし同時にその時に将来真似されるであろうと考えうる意匠も関連意匠として複数個同時に登録を展開しています。コピーメーカーがよく似たデザインの商品化をちょっと小手先を変えて安価に市場に投入を進めたとき、秘密登録で意匠権をいただいているものに該当すれば、そのコピー製品をマーケットから即刻退場してもらう事、販売相応の利益の請求、場合によってはイメージダウンによる損害賠償請求が可能になります。

また秘密意匠で登録を進める事はお金の為なら何でもありという物まね専門会社さんに対し秘密意匠登録があるから下手に手出しできないという状況をブランドとして作り出す事も可能となります。イデアコでは大手零細に関わらず、そのような不道徳な企業さんに対し厳しく申し立て対応してきたので最近ではそれらの事件数も過去と比較すれば減少しています。

最近気になるのは海外のメーカーが日本製品を完全コピーして販売会社を日本で立ち上げネットショップに出店、安値で売りさばくというビジネスモデルが横行しはじめている事です。薬でも其れこそそのようなコピー品が出回っていると聞きます。そのような悪徳メーカー、ショップを見つけたら一消費者として市場から退場いただくよう促していかねばなりません。

2017-10-31 ©Ichiro Haba
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