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失敗の商品開発

失敗の商品開発 その7

商品開発の中には外部をも巻き込んだプロジェクトを立ち上げ進めるケースもよくあります。

自分たちはプロデューサーだと自賛し例えば色々な有名人をプロジェクトに誘い込んでそのチームに箔を持たせてネームバリューを利用するようなケースや産学連携が流行りだというのでそのようなモチーフでプロジェクトを立ち上げ商品をプロデュース、このような他力本願型プロジェクトはそれをプロデュースした側が痛い目を会うという事を本当に多く見てきました。

有名人を巻き込めばご利益リヤクがついてくる、商品開発の成功の保証が得られると勘違いをされている方は多いですね。

確かにその時に旬を向かえている今という時に乗っている人とチームを組むことが悪いのではなく、自分たちにしっかりとした主体性のない言わばご本尊のない状態でそのご本尊となるものを他者に求め利を得ようとする。

この動機そのモノが不純であるのかもしれません。このようなプロジェクトを立ち上げる事を本来やるべきではないし、やった所でそのプロジェクトにおける自分たちの存在はただの段取り屋でしかないわけです。

平たく表現すれば実力以上に自分たちのチームを大きく見せようとしている小さな巨人さんなのです。

デンパクのように資金力もある、組織力もある、情報ネットワーク、しがらみも凄い、それらの資源を持ち得た優れたマネージメントシステムが売りの段取り屋さんに徹している方々が行うプロジェクトは的確な状況判断を持って時間とお金のマネージメントが行われ成功する確立は高いですが、自分たちより売れっ子を利用し商品開発を実現しようとしても逆に自分たちが利用されるだけに終わるケースを山ほど見てきました。

そのようなプロジェクトを続けた挙げ句に倒産された会社もありました。

夢を大きく持つことは素晴らしい事ですが、稼ぎの為に大きな背伸びして虚を張ってもそれが実を結ぶ事はありません。

2019-05-24 ©Ichiro Haba
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