失敗の商品開発 その1
私達は30年以上も沢山の企業様の商品開発に携わってきました。これから数回に分けてその商品開発の失敗事例や要因をご紹介していこうと思います。
先ず失敗を生む最大で本質的な問題はその商品開発に携わる人間の様々なエゴの存在です。
企業全体としての組織のエゴ、意思決定者マネージメントリーダーのエゴ、現場担当者の事なかれ主義。
知識が不足、人材が不足、開発工数が足りない、前例がないので判断できないなど失敗に対して様々言い訳も理由を述べればきりがなく出てきます。
しかし結果それらのネガティブな原因を生み出している本質的な問題は自分の立場やプライドを守ることを優先する商品開発にかかわる人たちのそれぞれ様々なエゴによって成功が遠のき終わってしまうという経験をさんざん重ねてきました。
具体的には、ある流通企業様の商品開発、デザインが良くないと言われたこの企業さまの商品開発、その現場にはそれぞれの売場に配属された売場の収益を管理するマーチャンダイザーさんがいます。
私達はこの方々をサポートし其れこそ世間からその企業のデザインは素晴らしいですねという状況を作る事を目標に取組み活動を行いました。
しかし結果的に生まれた新製品は全て社長や専務のトップダウンによって生まれたもの以外はありません。
そこで生まれた製品はその企業様の中でヒット商品となりそれはそれで成功と言えば成功なのですが、一方でマーチャンダイジングは相変わらず足踏みしているようです。
それはマーチャンダイザーの評価は革新的な開発を行う事より現状を維持して守る事にあります。
そこに新商品の開発投入はむしろその売場の業績にリスクをもたらす要因となるわけですから、当然その事に積極的に取組み売場を変えていく事イコール自分の評価を落としかねない結果となる危険性をともないます。
このようにして商品開発にもそれそれの立場のリスクがからんでいるわけです。
そして出来ない理由を述べてはチャレンジを恐れ、リスクを恐れ積極的にはなれない熱意がともなわないという事になります。
このような状況、マインド状態であるなら成果を生み出していく事は出来ません。
わかりやすく言えばその現実を知ると商品開発に携わる人たちチーム全員の心も萎えてしまうのです。
そこにその集団を率いる意志決定者の強烈なリーダーシップがあれば、また違った状況に導いていけるのですが、それも無ければそのまま沈没します。
あるいは商品が出来上がったとしてもそれは誰もが良いのではないですかというそれこそエッジの無いどうでも良いレベルの中途半端な魅力の無い製品に仕上がり言わずもがなその商品開発は実績をともなわない失敗商品として汚点を残すことになります。
我が師と尊敬する稲盛和夫氏曰く、京セラの研究開発が失敗しない要因は何ですか?
それは「あきらめなければいつかは必ず成功する」と言う事です。
失敗する人は頂上までもう7合目、8合目まできているというのに山を下りてしまう人なのです、そうおっしゃられていた事が思い出されます。
商品開発の成功も研究開発もその時間の長さは違うにしても本質的にはそのココロの状態、エゴが足を引っ張り熱意が無ければ成功もあり得ない、その事が本質である事に間違いはないと思います。
2019-04-23 ©Ichiro Haba
先ず失敗を生む最大で本質的な問題はその商品開発に携わる人間の様々なエゴの存在です。
企業全体としての組織のエゴ、意思決定者マネージメントリーダーのエゴ、現場担当者の事なかれ主義。
知識が不足、人材が不足、開発工数が足りない、前例がないので判断できないなど失敗に対して様々言い訳も理由を述べればきりがなく出てきます。
しかし結果それらのネガティブな原因を生み出している本質的な問題は自分の立場やプライドを守ることを優先する商品開発にかかわる人たちのそれぞれ様々なエゴによって成功が遠のき終わってしまうという経験をさんざん重ねてきました。
具体的には、ある流通企業様の商品開発、デザインが良くないと言われたこの企業さまの商品開発、その現場にはそれぞれの売場に配属された売場の収益を管理するマーチャンダイザーさんがいます。
私達はこの方々をサポートし其れこそ世間からその企業のデザインは素晴らしいですねという状況を作る事を目標に取組み活動を行いました。
しかし結果的に生まれた新製品は全て社長や専務のトップダウンによって生まれたもの以外はありません。
そこで生まれた製品はその企業様の中でヒット商品となりそれはそれで成功と言えば成功なのですが、一方でマーチャンダイジングは相変わらず足踏みしているようです。
それはマーチャンダイザーの評価は革新的な開発を行う事より現状を維持して守る事にあります。
そこに新商品の開発投入はむしろその売場の業績にリスクをもたらす要因となるわけですから、当然その事に積極的に取組み売場を変えていく事イコール自分の評価を落としかねない結果となる危険性をともないます。
このようにして商品開発にもそれそれの立場のリスクがからんでいるわけです。
そして出来ない理由を述べてはチャレンジを恐れ、リスクを恐れ積極的にはなれない熱意がともなわないという事になります。
このような状況、マインド状態であるなら成果を生み出していく事は出来ません。
わかりやすく言えばその現実を知ると商品開発に携わる人たちチーム全員の心も萎えてしまうのです。
そこにその集団を率いる意志決定者の強烈なリーダーシップがあれば、また違った状況に導いていけるのですが、それも無ければそのまま沈没します。
あるいは商品が出来上がったとしてもそれは誰もが良いのではないですかというそれこそエッジの無いどうでも良いレベルの中途半端な魅力の無い製品に仕上がり言わずもがなその商品開発は実績をともなわない失敗商品として汚点を残すことになります。
我が師と尊敬する稲盛和夫氏曰く、京セラの研究開発が失敗しない要因は何ですか?
それは「あきらめなければいつかは必ず成功する」と言う事です。
失敗する人は頂上までもう7合目、8合目まできているというのに山を下りてしまう人なのです、そうおっしゃられていた事が思い出されます。
商品開発の成功も研究開発もその時間の長さは違うにしても本質的にはそのココロの状態、エゴが足を引っ張り熱意が無ければ成功もあり得ない、その事が本質である事に間違いはないと思います。
2019-04-23 ©Ichiro Haba