デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 62

「未来をデザインするコンセプト 10」

里山資本主義とGreen Neighborhood

里山資本主義という本が出版され話題になったのは今から5年ほど前2013年。

ICTインフォメーション&コミュニケーションテクノロジーによって生活の仕方がどんどん変革する、世界に拡散するマネーゲームの結果リーマンショックは世界経済を収縮させ、そして富の遍在化、格差問題などなど資本主義システムの機能不全を露にしました。そして地球温暖化も身直に感じられるようになりはじめ、それら変化による不安が益々大きくなりはじめた頃にこの本が出版されました。金が金を生む仕組みでさらに成長しようとするバブリーな富を生む市場を形成させ莫大な富の偏在を生む資本主義システム、そのような仕組みに将来はあるのか?人口の爆発、大量生産大量消費を維持するためのエネルギー消費の拡大、二酸化炭素排出が問題とされる気候変動による生命の危機。

その為に人類はなるだけコンパクトに生活し無駄なエネルギーを使う事無くモノも心も豊かな生活を人生を手に入れるそのような第三の道はないのか?

その道の一つがこの地産地消・里山資本主義のコンセプトが創造する社会です。

イデアの事業コンセプトも実はこの里山資本主義にシンクロしています。米国西海岸Green Neighborhoodポートランドもコンパクトシティを謳い世界中から環境先進都市として注目を集めています。ここはまさにアメリカ型里山資本主義を体現させた今や世界中の人が集まる観光都市となっています。

1970年代LOVE&PEACEピッピーが住み着いた街ですからそれは当時先進的なカルチャーを持ったヒッピーたちが街の形成に大きく関わり育てたのです。ヒッピーたちはまたチープシックという生活コンセプトも生み出していました。コンパクトシティにチープシックそれはまさに無駄を生まない、分不相応な贅沢を好まない礼節を持って足るを知る里山文化であります。このコンセプトは未来をデザインする上で絶対的なプライオリティでなければなりません。

2018-07-17 ©Ichiro Haba
シンプルに美しく暮らす