デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 61

「未来をデザインするコンセプト 9」

アートマインド 

最近もっぱら先進国ではアート流行りであります。

アートという言葉の魔法をかけられた瞬間、マーケティングやマネージメントという言葉も前時代的に感じられる今日この頃です。アートこそ、これからの未来のデザインに不可欠な要素となる、そしてアートはイノベーションと同義語、アートはヒラメキとも捉えられているようです。アートマインドがあるからイノベーションが実現する。イノベーションはアートマインドからしか生まれて来ないという捉え方が今当たり前となって語られています。

未来をデザインするという事はアートを現実化する事なのだ、そう言う捉え方が一般化しつつあります。シーズ、ニーズ、ウォンツを科学的に捉えて市場に売らんが為のアプローチを繰り広げるというマーケティング的な発想はもはや今、前時代的である訳です。ただアートのみが社会に有用な革新を生み出し世の中を豊かにしてくれる、そういう見方が一般化してきつつあります。ニュートリノの発見やクローンの研究開発もアートと呼んでも良いモノだと思います。

アートって言い換えれば神の領域、創造主の世界に存在するものなのです。それが人を介してこの現世に現れ出てくる、ミュージックの語源であるmuseも神の一員女神さまが人を介して降臨し現れる姿でありますし。

さぁ人間はどこまでアート、神の領域に自ら足を運び近づいていけるものなのでしょうか?近づく事が許されるのでしょうか・・・・どこまでアートなる存在が私たちに未来に必要なものであるのかどうか、そのような疑問を抱きながら今を生きています。

2018-07-13 ©Ichiro Haba
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