「DESIGN THINKINGセミナー後 5」
自分たちがデザインシンキングで創造し得たコンンセプトやアイデアに対し悲観的に計画に落とし込んでいく為に投資をするか止めるかの判断基準の一つ、損益分岐のシュミレーションがあるとお伝えしました。
ただし損益分岐のシュミレーション評価は全く投資に値するアイデアであるか無いかを評価確認する為だけにこの仕組みを使うという事では実はありません。
例えばその中の変数、小売価格上代設定を上げて見る、あるいは製造コストを抑えてみる、あるいは販売量を拡大してみる、そうした変数に変化を加えると全く不可能と思えた投資のハードルを乗りこえていける方策が数字の上で見えてくるようになります。マネージメントの力というものは実はここにあるのです。
客観的に状況を判断し時間やコスト、販売価格などをコントロールし調整を行う事で今まで不可能と思えた事もその不可能を乗りこえていける数字が見えてくるようになります。
僕たちデザインの仕事は特に経営コンサルティングをされておられる方等から見れば我が社のようにデザイナーが社長の会社は感覚・感性寄りで右脳判断で物事が決まる傾向が強いので数字に弱く結果として会社は感覚的などんぶり勘定の判断が連続し会社の存続は危ういというのが常識のようです。
イデアは今年の9月でお陰さまで設立満30年を迎えます。統計的に30年存続する会社はなんと0.21%(国税庁調査)しか無いらしいです。そう見ると我が社は珍しいパターンのようです・・・
デザイナーイコール数字に弱い、確かにこのような傾向は強いとは思いますが、デザインとは実は絵を描く事ではないのです。情報を繋ぎ合わせて新しい価値を生みだす仕事が本来言う所のデザインの仕事であります。その情報をハンドリングする上で生まれでるヒラメキや創造は確かに右脳の仕事ですがその情報を集め整理するのは左脳の論理的思考が必要になります。優れたデザイナーはその左脳から右脳へ右脳から左脳へそれら情報が行ったり来たりさせるバランスの働きがとても良いのでクリエイティブを生み出す事が出来る訳です。右脳は非常に主観的で情緒的、左脳は科学的に客観てき判断を行う。その2つがトランスした時ヒラメキが生まれます。ヒラメキを生み出すその状態にどのようにすれば持ち込む事が出来るのか、皆さんに追々お伝えしていきます。
2018-03-23 ©Ichiro Haba