デザインマネジメント講座

デザインマネジメント講座 17

「クリエイティブはどうすれば生まれる?」

デザインとは情報をつないで発想する仕事と僕は定義しています。

デザインと聞くと絵を描く仕事とイメージされておられる方も多いと思いますが、絵を描くのは頭に浮かんだものを絵にして人に伝える為に表現したりする事であって、デザインは実は頭の中に全て描かれているのです。

IT系の情報デザインと呼ばれているものは余計にそうでしょう。デザインは情報をつなぐと表現していますがそれらの情報、言語や画像はすでに頭の中にビッグデータとして存在しそれがある刺激によって引っぱりだされてそれらが新しくつながり処理され発想というアウトプットを生んでいます。


逆に言えば頭の中に無い情報は引っぱりだせる事はないしつながる事もない。頭の中に存在する情報の量とその質によって発想力アウトプットは同じテーマを解決するにしても全く違うものになってきます。


右脳にあるデータは体験経験からの蓄積によって得たもの
見た事、聞いた事、触れた事、味わった事、嗅いだ事 
過去から現在までの経験体験が知覚として記憶される、また見た事は映像となって右脳に蓄積されます。

そして左脳には言語として得た情報が蓄積され右脳の感覚情報も言語化され記憶の棚にメモリーされている。 
それらの脳内情報が、ある刺激によって抽出され新たにつながりを形成し現れ出るものを発想といいます。

脳内に存在する情報データも刺激がもたらせなければ眠り続けています。脳はクルマで言う所のエンジン、そこに情報というデータが日常的にガソリンとして蓄積され注ぎ込まれている、そこにある刺激が加わり点火プラグがスパークし爆発を起こす、そうなってはじめてエンジンは回転を始めクリエイティブパワーを発揮しはじめます。点火プラグをスパークさせるエネルギー、これが無ければヒラメキ発想のアウトプットも有りません。このスパークエネルギーと点火プラグには質の問題があります。

ここで言うその質を決定づけるのは、まさに「心」なのです。楽しくワクワクした進化発展成長のエネルギーに満ちた心の状態であるならアウトプットもパワフルなものになります。そして寝ても覚めても四六時中そのテーマの答えを求めている状態にある時、潜在能力が働きはじめるのです。

やらねばならない、やらされているという沈んだ心の状態からは創意工夫も創造的な仕事もクリエイティブな発想も決して生まれてくる事はないし潜在能力は働く事も無いのです。

2017-12-26 ©Ichiro Haba
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